吾輩はヅカオタである。

名前はまだない。

「私だけに」と口ずさむこと

エリザベート」に関して、シシィは死を愛したのか、死を愛するとは、トートとは何だったのか、「エリザベート」は嫁姑問題なのか、シシィの愛とは何だったのか、などなどなどを考えることはもうやめました。分からないし、脚本のミヒャエルさんもそんなに考えてなかったのではないかと思うことにしました。


ただ、事実として「私だけに」という歌があります。
私が私の生命を委ねるのは私。そんな単純で当たり前のことが難しい時代もありました。今だってできているか分かりません。今だって奪われた人もいます。
女は男の所有物であった時代。父と夫に所属するときは終わりました。今は人が「女らしく」「男らしく」という呪いから逃れて「自分らしく」生きるために模索する時代なのかと思います。


宝塚ファンあるあるとして私もひとりでエリザベートを上演できるくらい身に染みています。自転車を漕ぎながら、お風呂に入りながら「エリザベート」のナンバーを歌っています。同じくらい自然に、人生の大切な場面で「私だけに」と口ずさんで生きられますように。
私と「エリザベート」を観た人が「私だけに」と歌って生きられることを心の底から祈っています。

 

 

(大好きな実咲凜音さんの退団発表の日に。実咲さんの宝塚歌劇でのご活躍と退団後しあわせも祈って。)

 

 

ルドルフたち

エリザベート」の役替わりを存分に楽しんでいます。この先何十回とブルーレイを見る予定ですが、大劇場で観たあの時のルドルフたちから私が受け取ったもののことを一生覚えていたいです。役替わりってこんなにも残るものが違うのですね。
みんなちがって、みんないい。

 

桜木みなとさんのルドルフ(以下ずんルド)
ずんルドは根底に”このままじゃオーストリーが危ない”という危機感があるように思いました。そこに母からの愛の欠如、母への憧憬が悪いスパイスとなってずんルドが出来上がっています。ハンガリー3人組に利用されていることも知りながら、オーストリーのためなら少しは利用されてでも共に計画を立てるような利口さを感じました。ケガをしたエルマーを逃がしたのもオーストリーの人間がハンガリー独立に関わっていることを知られたくなかったからなのだなと思いました。歌が素晴らしかったです。この人はきっと立派な皇帝になるのだろうな、なったのだろうにとお歌から思わせられました。

 

蒼羽りくさんのルドルフ(以下りくルド)
りくルドからはママに愛されたいという気持ちを強く感じました。愛が足りなかったせいでとても不安定な子。オーストリーが危ないようだけどどうすればいいか分からない。ハンガリー3人組の方法がいいのかもしれないけどどうだろう、分からない、どうしよう、どうしようどうしよう。その不安定さ、心の隙にあの3人は入り込んだのかもしれません。エルマーを逃がした時も「あっ、エルマーが撃たれた!逃げて!」という優しさを感じました。りくさんだからとても踊れますよね。死の淵でのダンスがそれまでの不安定さとは違ってキレのあるダンスでした。もしかしたら、ルドルフにもあんな風にはつらつとした人生もあったのかもしれません。

 

新人公演、鷹翔千空さんルドルフ(以下タカトルド)
タカトルドは皇帝になりたかったんだよね。皇帝になることを目標・目的とする意志の強さを湖々さくらさんの少年ルドルフのときからずっと感じました。母にすがったのも本当にどうしようもないときの最後の手段が母だっただけで、もし最期の手段が母じゃないと思っていたら母には行かなかったのだろうなと思います。わりと充実した幼少期を過ごしていそうです。ひとりで遊ぶのは得意な少年だったんじゃないですかね。困り顔のわりに自分の意志で引き金を引くルドルフ。研2とは思えないほど堂々として歌もお上手、目も使って演技をしておられます。タカトチアキを見守るためにあと10年ヅカオタやめられないなって思いました。無事に上着を脱げたことに安堵したのは内緒です。

 

もうすぐ澄輝さんのルドルフを観に行きます。とても楽しみです。

 

 

以下追記

観に行きました。

澄輝さやとさんのルドルフ(以下あきルド)

ロ、ロ、ロ、ロイヤル~~。ふざけてないです。あきルド、ロイヤルすぎです。もしくは高貴、もしくは生まれながらの王族。王冠を被った時の似合いように皇帝になるべき人だと思いました。当たり前に自分は跡を継ぐと考えていたんじゃないですかね。ロイヤルゆえ国のことを考える。国のことを考えるゆえ父とは離れてしまう。それでも父を慕う姿勢が見えました。ロイヤル界ではどんなことがあっても父を嫌いになったりしないのでしょうか。軍服を脱ぐのが他の方よりゆっくりだったと思うのですが、普段はお付きの者が着替えを手伝っているからひとりじゃ素早くできないですよねと納得のロイヤルでした。あと、星風まどかさんの少年ルドルフ(あきルドver.)に水をやって温室で大切に育てればあきルドが出来上がるなと思いました。それくらいあきルドの少年時代をうまく演じていらっしゃいました。

 

ルドルフたち全パターンを観ることができてしあわせでした。みんなちがって、みんないいルドルフ。感想もみんなちがって、みんないいということで。

 

宙組にウングランデアモーレなので昨日は4時に起きました

何のために4時に起きたかって?宙組新人公演の当日券に並ぶためさ!

始発電車に乗り、何とか立ち見券を手に入れました。18時まで劇場内を探検して過ごしました。楽しかったです。

新人公演を見ていて佐々田愛一郎先生がいつもより大きく振っている気がしました。勘違いではないと思うのですが、どうなのでしょう?いつもなら指揮のことなんて忘れて観ているのですが指揮が視界に入ってくるし、すごくはっきり拍を出してらっしゃるように見えました。
愛、ですね。エリザベートは愛の否定の物語だと思っているのですが、愛の否定の物語で佐々田先生から生徒さんへの愛を感じまくりです。
あれ?私新人公演は初めて観に来たのに同じように指揮の先生の愛を感じたことがあるぞ?あれ?とよく考えると初舞台生の口上でした。指揮者がどなたか忘れてしまいましたが、あのときもすごくはっきり振ってらっしゃるなと感じたことを思い出しました。
愛ですね。
愛というと拍手にも愛を感じます。新人公演での拍手はよくがんばった、良かったよ、すてきだったと言わんばかりの拍手でした。自分で言うのもなんですが、当日券に並んだ人たちはもう愛の塊です。

エリザベートはらぶの否定で宝塚はあがぺーなのだろうか、まで考えたところで風呂敷を広げすぎました。

何はともあれ、私シシィより起きたの早くないですかっていう新人公演体験記です。

イケメンななぎしょに会いたい

イケメンななぎしょに会いたい。
これだけだとお前の目は節穴かと言われそうですが、なぎさまがイケメンなのは私もよく存じております。運の悪いことに私イケメンな彩凪翔さんにお会いしたことがないんです。観劇しているけれど認識はしていなかった私のばか!ばかばか!

私の初雪組さんはルパン三世。もちろん何も知らない私は楽しかった~と帰ってきました。どなたがどなたかも分からずに、だいもんがだいもんとは知らずに見ていたあの頃の私は平和だなと思います。
2回目は星逢一夜とエスメラルダですが、このときもルパンの頃から知識は増えておらず彩凪さんいずこに!?状態でした悲しい。あの晴興の都でできた唯一の友達がなぎしょだったとは。麗しい~なぜ劇場で気付かなかった~と悔やみつつDVDを再生する日々です。
るろうに剣心では3枚目なお役でしたけど今回こそはなぎさま~のつもりで行ったのですが、まさかの休演。真那さんの代役で楽しませていただきましたが、私は翔くんにいつ会えるの!?状態です。
何度目かの正直。ローマの休日では主人公の友人役のなぎしょを観られる!と鼻息荒くしておりましたが、日程的にBパターンしかとれずまたもや3枚目役のなぎさま……
お元気になったようで何よりです。というか約1年ぶりにお会いしましたね、お久しぶりですの気持ちです。

 

でも昨日でなぎさまは3枚目役でも十分イケメンなのは分かりました。2枚目役をするとかっこよすぎて危ないから封じられているのかな、と思い始めました。でもこんなにお預けされると余計にイケメンななぎさまを見たくなるじゃないですか!正塚先生に向かって祈りをささげましょう。ケイレブ/GH(略し方これでいいのかしら)楽しみですね。もう一度休日をローマで過ごすことは断念したので、ケイレブ/GH楽しみですね!!!

 

あと、彩凪翔さん呼び方が多くてどれでお呼びするか毎回悩みます。なんてお呼びしようって口の中でもぐもぐする悩み、ぜいたくな悩みです。

ローマにて敗北

昨日はウィーン、今日はローマ。欧州を旅行中ということにしてください。

ということで、雪組さんの「ローマの休日」を観に行きました。Bパターンでアービングが月城さんでした。

私あまり雪組さん知らないんです。特に勉強もせずるんるーんという軽い気持ちで行くと幕間に丸腰で来るところじゃなかったな……という感想が生まれました。戦いに来たのかな?とりあえず、私の負けです。雪組さんかっこよすぎでしょ。

 

主に朝風れいさんと透真かずきさんがかっこよさに負けました。お二人のどこが好きって顔ですよね(すみません)。お二人とも完璧に美しい顔をされていて、そのお二人がかっこいいことをされるとねぇ、もうオペラ泥棒さんですよ。朝風さんの暗めの髪色、透真さんの髪型どちらも反則ですよね。ギャルソン透真は本当にかっこよかった。フィナーレがそのお衣裳でありがとうございました。ジャズクラブのシンガー透真さんがむちゃくちゃかっこよかったし、ダンサー朝風さんも言わずもがなかっこよかった。ジャズクラブでの朝風さんのお芝居見ましたか?私は見ました。見てしまいました。娘役さんにお顔を近づけて何をささやいたら相手役さんがあんなすてきな表情をするんですかねぇ!

ジェラート売りもチャラかっこよくて私もローマでジェラート食べたいなって思いました。どなたなのかまた調べます。なんせ、丸腰で来たもんで(プログラム買わなかった)。

真那さんもすごく好きなんですよね。ロマンスグレーの髪色おじさまかっこよかったです。真那さんのギャルソン姿見たいな~という貪欲な私なので、先生方よろしくお願いいたします。

 

咲妃さんがビスケットもぐもぐしているところは皆さん見た方がいいですよ。かわいいを凝縮するとああいう風になるんだと思います。帰宅後のお芝居が本当に好きでした。

 

うーん、もう一度くらいお手合わせ願いたいですね。