吾輩はヅカオタである。

名前はまだない。

ルドルフたち

エリザベート」の役替わりを存分に楽しんでいます。この先何十回とブルーレイを見る予定ですが、大劇場で観たあの時のルドルフたちから私が受け取ったもののことを一生覚えていたいです。役替わりってこんなにも残るものが違うのですね。
みんなちがって、みんないい。

 

桜木みなとさんのルドルフ(以下ずんルド)
ずんルドは根底に”このままじゃオーストリーが危ない”という危機感があるように思いました。そこに母からの愛の欠如、母への憧憬が悪いスパイスとなってずんルドが出来上がっています。ハンガリー3人組に利用されていることも知りながら、オーストリーのためなら少しは利用されてでも共に計画を立てるような利口さを感じました。ケガをしたエルマーを逃がしたのもオーストリーの人間がハンガリー独立に関わっていることを知られたくなかったからなのだなと思いました。歌が素晴らしかったです。この人はきっと立派な皇帝になるのだろうな、なったのだろうにとお歌から思わせられました。

 

蒼羽りくさんのルドルフ(以下りくルド)
りくルドからはママに愛されたいという気持ちを強く感じました。愛が足りなかったせいでとても不安定な子。オーストリーが危ないようだけどどうすればいいか分からない。ハンガリー3人組の方法がいいのかもしれないけどどうだろう、分からない、どうしよう、どうしようどうしよう。その不安定さ、心の隙にあの3人は入り込んだのかもしれません。エルマーを逃がした時も「あっ、エルマーが撃たれた!逃げて!」という優しさを感じました。りくさんだからとても踊れますよね。死の淵でのダンスがそれまでの不安定さとは違ってキレのあるダンスでした。もしかしたら、ルドルフにもあんな風にはつらつとした人生もあったのかもしれません。

 

新人公演、鷹翔千空さんルドルフ(以下タカトルド)
タカトルドは皇帝になりたかったんだよね。皇帝になることを目標・目的とする意志の強さを湖々さくらさんの少年ルドルフのときからずっと感じました。母にすがったのも本当にどうしようもないときの最後の手段が母だっただけで、もし最期の手段が母じゃないと思っていたら母には行かなかったのだろうなと思います。わりと充実した幼少期を過ごしていそうです。ひとりで遊ぶのは得意な少年だったんじゃないですかね。困り顔のわりに自分の意志で引き金を引くルドルフ。研2とは思えないほど堂々として歌もお上手、目も使って演技をしておられます。タカトチアキを見守るためにあと10年ヅカオタやめられないなって思いました。無事に上着を脱げたことに安堵したのは内緒です。

 

もうすぐ澄輝さんのルドルフを観に行きます。とても楽しみです。

 

 

以下追記

観に行きました。

澄輝さやとさんのルドルフ(以下あきルド)

ロ、ロ、ロ、ロイヤル~~。ふざけてないです。あきルド、ロイヤルすぎです。もしくは高貴、もしくは生まれながらの王族。王冠を被った時の似合いように皇帝になるべき人だと思いました。当たり前に自分は跡を継ぐと考えていたんじゃないですかね。ロイヤルゆえ国のことを考える。国のことを考えるゆえ父とは離れてしまう。それでも父を慕う姿勢が見えました。ロイヤル界ではどんなことがあっても父を嫌いになったりしないのでしょうか。軍服を脱ぐのが他の方よりゆっくりだったと思うのですが、普段はお付きの者が着替えを手伝っているからひとりじゃ素早くできないですよねと納得のロイヤルでした。あと、星風まどかさんの少年ルドルフ(あきルドver.)に水をやって温室で大切に育てればあきルドが出来上がるなと思いました。それくらいあきルドの少年時代をうまく演じていらっしゃいました。

 

ルドルフたち全パターンを観ることができてしあわせでした。みんなちがって、みんないいルドルフ。感想もみんなちがって、みんないいということで。