吾輩はヅカオタである。

名前はまだない。

伝わらない、伝えられない、伝えたい

昨日、これが最後だと思って妃海風さんにお手紙を書きました。

今までの風ちゃんの舞台姿がすばらしかったこと、とても感謝していること、これからの人生のしあわせを願っていることをハガキに詰め込みました。ですが、読み返すと私の伝えたかったことが伝わりそうにありません。書いたこと全部が100分の1くらいになっている気がしました。何度ありがとうと書いても足りないなと思いました。お手紙は自分のために書いていると承知しています。でもこんなに伝わらないんじゃなあとがっかりしました。

 

今日、ライターの雨宮まみさんが亡くなったそうだと教えてもらいました。
私は雨宮さんの『女子をこじらせて』に救われていました。何度読んでも涙が出るくらいつらくて、すがすがしい文章だと思います。解説で上野千鶴子さんが書いているように書くのにも痛みがある文章だと思います。私は雨宮さんの文章に救われていました。
雨宮さんのことを知って少し経つと雨宮さんも宝塚歌劇をお好きなことを知りました。雨宮まみさんが文ではるな檸檬さんが漫画のタカラヅカ・ハンドブックは今まで読んだ宝塚歌劇に関するエッセイで一番好きなものになりました(田辺聖子さんの『夢の菓子を食べて』と同率一位、こちらもとても好きです)。宝塚への深い愛と的確であたたかい文章にいつも泣いてしまいます。
いつか雨宮さんにお会いして、お話したいと思っていました。お友達になりたいなどの大それたことではありません。新刊発売イベントがあればいいな、参加したいな、「雨宮さんの文章に救われました。ありがとうございました」とお伝えできればいいなというものです。図々しくもいつかお会いできると思っていました。思っていました。
とても悲しいです。悲しい。雨宮さんの新しい文章が読めないことも悲しいです。
もう私が雨宮さんの文章に救われたということ、雨宮さんの文章が好きだということを雨宮まみさんに伝えることはできないのですね。


伝わらないことはあるけれど、伝えられないこともあるんですね。それなら、できるだけ伝えられるようにしようと思いました。もう遅くても、そう思いました。

 

タカラヅカ・ハンドブック

タカラヅカ・ハンドブック

 

 

 

cocoloni.jp

宝塚に関する雨宮さんの文章ですぐ読めるのはこちらですね。雨宮さんの文章を読んでもらいたいなと思っているのは伝わっているでしょうか。どう締めればいいか迷っていることは伝わらなくてもいいのですが。

 

 

センキューフォー2016宙組エリザベート

宙組の皆さんのおかげで楽しい夏を過ごすことができました。ありがとうございました。全員に手紙をしたためればいいのか、宙組御中で手紙を送れば宙組の皆さまにお礼を言えるのか。なんて考えながらインターネットの海に流すことにしたのですが、それくらい感謝をお伝えできればいいなぁと思った公演でした。

エリザベート20周年というお祭に参加できてよかったです。楽しかった。ありがとうございました。

 

朝夏まなと

太陽のような朝夏さんにトートが合うのかと訝しんだこともあります。杞憂でした。想像以上のトート閣下でした。冷たく、引き込まれるトート閣下。ダンスは力強くて黒天使を率いる姿がかっこよくて恐ろしくて、目の前に現れたら私はもう抗えないのにシシィはすごいなと思うばかりです。喉の調子が良くないな、と思ったときもあります。そんなときも気合いで声を出そうとする迫力がトートと重なりました。恐ろしさを増す要素になっていて違和感はありませんでした。エリザベートという公演にかける思いを見ました。フィナーレもかっこよかったです。

いつも想像以上のものを下さる朝夏さんが大好きです。ありがとうございます。

 

実咲凛音様

どの年齢の演技も観ていてすっと入ってくるシシィでした。聞くだけで元気をもらえる実咲さんの「私だけに」のことを忘れないです。力強く安心感のある歌声での「私だけに」は本当に最高でした。昇天のところですごく不安そうな顔で周りを見渡した後、トートと目を合わせて安心するシシィを見るのが好きでした。シシィは死を愛し受け入れたのだと納得できました。ありがとうございました!

 

真風涼帆様

真風フランツと結婚できるなら何でも耐える。それが最初に持ったフランツさんに対しての感想です。そして、この感想が変わることはありませんでした。かっこよくて凛々しいのにどこか頼りないフランツ。皇帝としては立派なのに夫としては満点ではないところがいいですね。本当に結婚するならそこが嫌になるのかもしれないけれど、そこがいい。今まではシシィは何でフランツと結婚したのかな~と疑問に思っていましたが、かっこいいもん。”恋”とか”好き”とか愛で結婚したのだろうなと納得できました。ルドルフのお葬式でシシィを抱きしめるフランツさんを見てずっと愛していたことがよく分かりました。本編が終わりフィナーレ最初の真風さんがかっこよすぎてびっくりした。物語を引きずることなくイケメンに心を奪われて楽しかったです。ありがとうございました!

 

愛月ひかる様

まず、千秋楽の話からするのですがスクリーンにアップで映る愛月ルキーニが思いのほか小汚い兄ちゃんでびっくりした。これは褒め言葉です。ムラで観たときにはすっきりとした印象だったので(あんなにアップで見ていなかったからかもしれない)狂気の入った不審人物だったとは!あごひげのビジュアルかっこよすぎです。愛月ルキーニはどの場面も好きでした。今回の「エリザベート」という物語でしっかりといい位置にいたルキーニだと思います。マダムヴォルフと良い共闘関係を築いているな、と思って見るのが楽しかったです。ありがとうございます。

 

澄輝さやと様

ロイヤルあっきーさん、非常にお衣装がお似合いで麗しかったです。ありがとうございました。皇太子とロイヤルの親和性が高くてそれはもう素敵なルドルフ殿下です。役替わり3名の中で一番皇太子度が高かったのではないでしょうか。あと、エルマーがよかった。熱い役も素敵なのだなと思いました。ありがとうございました。

 

蒼羽りく様

毎公演いろんな方への好きが深まっていくのですが、今回蒼羽さんへの好きが一番深まりました。終演後にキャトルの方が蒼羽さんのスチールを準備しているところに「蒼羽さんのスチール」下さいって言いに行ったし、舞台写真も買いました。儚げで不安定なりくルドが大好きでした。あんなに汗かくルドルフをりくさん以外に知らない。心の不安定度が高いルドルフな気がしています。そういうのが好きみたいです。フィナーレで「ん?」っていう顔をしてから歌いだすのはずるいし、最後にニコッとするのは反則です。大好きです。ありがとうございます。

 

桜木みなと様

ずんルドは革命家気質が高いルドルフです。一番革命が成功しそうだなと思っています。千秋楽中継でフランツに革命が見つかり突き放されたときの”こんなはずじゃなかった顔”にルドルフもトートに操られていたのだなと気づきました。ルドルフの父上を怒らせるためじゃない、どうしてこんなことに、こんなはずじゃなかったという気持ちが伝わってきてつらかったです。鏡の間でのダンス中に口パクで「ママ」と言うのはずるい。桜木さんのルドルフはしっかりしたルドルフだと思っていたのですが、やっぱりママがいなくてこうなった部分があったのですね。影ソロも素敵でした!ありがとうございました。

 

寿つかさ

すっしぃさんかっこいいですよね…… スチールがかっこよすぎて買いました。食堂の場面でマダムヴォルフのコレクション2人もはべらせていたの見たからね!ちゃらいね!真面目なこと言うと、初演に出てらしたすっしぃさんが組長で20周年出来たことは大きな支えになったんじゃないかなって思います。ありがとうございます!

 

美風舞良様

安定の歌声。さすがの副組長。娘が皇太子と結婚~~と喜んでいでる姿が天真爛漫で滑稽で楽しかったです。ヘレネと顔から似ているのが良かった。そのおかげでシシィはお父さん似なのだなとよく分かりました。ありがとうございました!

 

純矢ちとせ様

怖かった。怖かったに尽きるせーこさんのゾフィーは迫力があって本当に宮廷でたった一人の”男”なんだろうねと納得できました。強そう。スチールの鬘がすごく好きです。ゾフィー様の怖さは「怖い~」って言ってぶるぶる震えるような怖さだと思っていたのですが、千秋楽のゾフィー様の怖さは怖すぎて体温が下がり息が止まるような怖さだと思いました。怖かったです。せーこさんがゾフィーでよかった!ありがとうございました!

 

花音舞様

花音舞ちゃんの死刑囚の母とってもとっても好きだったんですよね。花音舞ちゃんの安定感が大好きです。必死で悲惨でだからこそ、ゾフィーの冷たさやフランツの頼りなさが浮き上がるのだと思います。新人公演で天瀬はつひさんが死刑囚の母をされていたのときに、兵士に離された勢いが強かったようでお衣裳の布も勢いよく顔にかかってしまっていました。すぐに顔にかかった布をよけて歌われていたのですが(お歌すてきでした)、死刑囚の母には私には思いもつかない技術もいるのだなぁと花音さんに思いを馳せずにはいられませんでした。いつも完璧な死刑囚の母をありがとうございました!

 

天玲美音様

ラウシャーさんが天玲さん過ぎて、てんれーさんがてんれーさん過ぎて。動きとか「ちょっと」とか天玲さんのラウシャーさんだなって思いました。小池先生に怒られないか心配になるくらい。でも、こんな大司教様もいるんだなっておかしかったです。退団がさみしいです。天玲美音さんってどんなタカラジェンヌだったの?って聞かれたらこのラウシャー大司教様を見せます。中継ででも天玲さんをお見送りできてよかったです。うん、いつも楽しませていただきました。てんれーさん、今までありがとうございました!

 

綾瀬あきな様

いつもフランス語かっこいい~と心を持っていかれていました。美人でかっこよくてかわいくてえびちゃんはずるい。フィナーレの娘役さん群舞で見つけられたのが嬉しい思い出です。ありがとうございます。

 

凛城きら様

安定のりんきらさん。胡散臭くて賢そうなツェップスさんでした。これは言葉巧みに口説かれて革命に巻き込まれてしまうな~と思いました。凛城さんが舞台にいてくれるだけで安心できます。ありがとうございました。

 

松風輝様

なんかゲスいな!と思っていました。褒め言葉です!ずっと悪だくみをしてそうなまっぷーさんがいるだけでいいよね。ありがとうございました!

 

星吹彩翔様

今回の配役発表で話題を呼んだもんちさんは舞台でも話題を巻き起こしましたね!まぁそうなるよね!もんちさんだもんな!ヴィンディッシュ嬢の叫びが激しくて毎回体力使われるんだろうなって思ったのですが、いつもいつも全力のヴィンディッシュ嬢を見せてくださいました。もんちさんのヴィンディッシュ嬢のかわいらしさ奔放さ、いやもう全てがあの場面で際立っていてシシィのこともよく見えました。最高でした。千秋楽も最高でした!ありがとうございます。

 

瀬音リサ様

ありさちゃんが好きすぎてエトワールでありさちゃんが降りてくると「ありさー!ありさー!」と心の中で叫んでいました。瀬音さんのエトワール大好きでした。美容師も美女もかわいかったー!ありがとうございます!!

 

風馬翔様

黒天使のかけるくんが怖すぎて毎回泣きそうになります。かけるくんにはいつもにこにこしていて欲しいものです。もちろんダンスは最高のかっこいい黒天使でした。ありがとうございました!

 

美月悠様

さおちゃんにソロがあるの嬉しすぎました。今まで黙ってたけどマダムヴォルフの食堂で美月さんがスミレコードぶっちぎってたのちゃんと見てたよ。宙組ナンバー1チャラ男役なだけありますね。2幕独立運動の市民おじさんもかっこよかったです。中継で美月さんのアップが多くて嬉しかった!ありがとうございます。

 

桜音れい

桜音れいちゃんのスチールが今回一番好きです!!!!今回向かって左からライトが当たっていて向かって顔の右側に影が出るようなスチールじゃないですか。それがヘレネの場合は顕著で、向かって左の顔はとてもかわいい笑顔で右の顔は深い闇を抱えているように見えます。結婚相手に会いに行ったら妹がその人と結婚することになるんですもんね、あんな風に暗い部分がヘレネにもあるのでしょうね。あでも、どなたのスチールも好きです。お母さんとよく似てますね。ありがとうございました!

 

星月梨旺様

あのイケメン誰だ~ってよく見たらりおくんで94期怖いなって思いました。94期まるごと大好き。ありがとうございます!

 

春瀬央季様

パレードでかなこさんが現れると心の中で「かなこー!かなこー!!」と叫ばずにはいられない病にかかっています。まだ個人絶叫上映会ができていないので、近いうちに必ず。いつ見てもお美しいですね。千秋楽もお美しかったです。本当にありがとうございます。

 

彩花まり様

しー様の病院でのシシィを思う表情が素敵でした。最初は仕事でシシィに付いていたけど、長く共に過ごすことでシシィの哀しみを一番理解して同情してくれてたのだろうなって思いました。側にいて分かっていても出来ないことはあるから自分を責めないでいただきたいものです。単純に美しかった!ありがとうございました。

 

実羚淳様

ゆぃちぃの美脚が好きです!!美脚で見せてくださる実羚さんの踊りが好きです!!いつもありがとうございます。

 

伶美うらら様

桜音さんのスチールが一番好きって言ったんですけど、伶美さんのスチールも一番好きです。美しくて美しくて美しくて迫力のあるマダムヴォルフが大好きです。私もマダムヴォルフを指名したいです。ルキーニさんに「んーーまっ」してるのかっこよかった。あと、舞踏会で美しすぎて目立つうらら様すごい。ありがとうございました。

 

和希そら様

最後のダンスでにやってしながら踊るのは反則ですよねぇ。パレードでお歌が聞くのを楽しみにしていました。新人公演の話をしますね。上手から登場するルキーニを見るためにオペラ構えていたら、下手からの登場だった件については一生引きずります。新人公演の長の長がこれだけしてくれていたら、他の下級生も安心して舞台に立てるんじゃないかなって思いました。それくらい安定感のある和希ルキーニだったと思います。場面が削られたところを説明するためにセリフが増えていたり、本公演では人が多かったところをひとりでしたり大劇場のあの大きな空間を惹きつける和希さんはすごかったです。誰かのコピーとかではなく和希ルキーニ。歌劇で褒められていたのは伊達じゃないです。エリザベートを刺した後の演技は本当に狂ってしまったと不安になるほどでした。

千秋楽中継の群舞で金髪和希さんを久しぶりに見られて嬉しかったです。黒髪ももちろん好きです。本当にありがとうございました!

 

留依蒔世様

あーちゃんおかえり!ヴァンパイアは見ていたのですがそれでも嬉しいですね。さっそく新人公演の話ですが、ノーブルで正統派なフランツだなと思いました。少しお堅そうで間違えることのなさそうなフランツという印象です。知っていましたが歌がお上手でって最高です。これからもよろしくお願いします!ありがとうございました。

 

瑠風輝様

瑠風さんのトートかっこよかったよ!まずこれ。歌もお上手だしとてもよかった。ビジュアル好きすぎてお写真買ってしまいました。しあわせです。本公演でもエーアンの歌手してくれてありがとうございました。ずっとエーヤンだと思っていたのですが、プログラムを見たら瑠風くんはエーアンの歌手だった。えっ私ずっと間違ってたの?映画館でもエーヤンって言ったんですけど…… 一幕のどこか忘れたのですが、瑠風さんのスタイルが良すぎて毎回びっくりしました。ありがとうございました。

 

華雪りら様

りらちゃん本当にかわいい。最初の弟もいいし、世界の美女はもちろんだし、マグカップのところもいい。いてくれるだけでいい。でも、もっと活躍してくれるのを待っています。ありがとうございました!

 

星風まどか様

大人ルドルフが変われば少年ルドルフも変わっていてまどかちゃん本当にすごいな!と思うばかりです。DVDの少年ルドルフは絶対ずんルドになるし、あきルドのときは大切に育てなきゃと思いました。すみません、りくルドの日の記憶が残ってないです。ばか。特典映像に少年ルドルフも収録してください。見て覚えている分は忘れないようにしたいです。

そして、新人公演エリザベート。シシィが大人になってからの演技の方が若い頃より観ていてしっくり来たのが印象的です。昇天するときに世界を見渡してすごく不安そうな顔をするのですが、トートを見てすごく安堵していたのが忘れられないです。死を愛することができてシシィは救われたのだな、ハッピーエンドでよかったと思えるお芝居でした。自殺を図ったところでベッドに座って太ももの上に置いたナイフがドレスの上をすべるのをサイドテーブルと太ももで挟んで阻止した星風さんに一生ついていきます。ありがとうございました。

 

鷹翔千空様

研2とは思えない立派なルドルフでした。声が低くてかっこいいです。堂々としていて強い意志をもったルドルフでした。何回でも言いますけど、鷹翔さん見るために後10年はヅカオタやめられないです。本当にありがとうございます。

 

湖々さくら様

新人公演の少年ルドルフがとても好きでした。しっかりした意見を持っていそうな少年だなと思いました。それは成長した鷹翔さんにも思えたことだったので、おふたりでしっかり作り上げられたルドルフなのだろうと思います。歌もお上手でした。もっと舞台上の湖々さんを見られるようになる日を楽しみにしています。ありがとうございました。

 

鷺世燿様

私が好きなので鷺世さんのことも書きます。お顔立ちがはっきりされているので一度覚えると毎回見つけられます。いつも一生懸命されているのが分かってとても好きです。映り込みスキルが高い(と勝手に思っています)ので、どの公演も映像ででも見つけやすいです!ミルクの場面は上手です。いつもチェックしてしまいます。ルキーニが刺した後に最初にルキーニを押さえる下手側の人が鷺世さんです。ぜひ見てください。新人公演でも表情が豊かな従僕が楽しかったです。ありがとうございました。

 

文章の長短・有無はバラバラなのですが全員にお礼を言いたい気持ちは変わっていません。宙組生のことは全員丸ごと愛してる。ありがとうございました。

 

ハンガリー語で万歳をして締めようかと思ったのですがエーヤンとエーアンのどちらがいいか分からないので関西弁で終えたいと思います。

それでは、

ええやん、エリザベート!ええやん!宙組!!

 

 

やっと気付く

2016年宙組エリザベート千秋楽おめでとうございます。真夏日に大劇場に観に行ったことを懐かしく思います。千秋楽の今日までしあわせでした。
千秋楽の中継を見てきました。変わったのかなと思ったり深まったのだなと思ったり、とてもとても楽しかったです。


シシィを生かすことにしたトートが「ふっ」と息を吹くと、シシィが生き返ることに今回気付きました。黄泉の帝王として死を司るだけじゃなく、生きることもトートの思いのままなになるのだと今日の朝夏さんのトートを見て思いました。
「生きること」と「死ぬこと」が「人生」なのではないか、ということを帰りの電車で考えました。シシィはトートを愛することで自分の人生を受け入れることができた。シシィは自由を求め続けます。自由に満ちた完璧な人生ではなかったけれど受け入れることができた。自分の人生の一部のである死を愛することができたから、最後はしあわせそうに昇天する。彼女は彼女の人生の一部をもう離さないだろうなと思いました。「長い旅路の果てに掴んだ」と歌い、がしっとトートを掴んだ実咲さんのシシィが印象的でした。

人生の一部である死を愛したことで自分の人生を受け入れ、しあわせになった。「エリザベート」という物語をやっと理解できた気がします。

千秋楽に思うのは遅かったのでしょうか。それでも気付かせてくださった宙組の皆さまに感謝します。

何と言ったらいいのか分からないのだけど、 (2016.10.03)

風ちゃん、風ちゃん風ちゃんとつぶやかずにはいられません。

星組トップ娘役の妃海風さんが今日、退団公演の本拠地宝塚での千秋楽を迎えられました。風ちゃんがもう宝塚大劇場に立つことはないのですね。

観劇なら阪急電車に揺られてムラに行く派の私にとっては宝塚大劇場が全てです。首都東京は遠いです。ムラ千秋楽後に東京宝塚劇場で公演されることも分かっていますが、東京で公演されることなど夢のようです。東京宝塚劇場で上演されていることをいまだに半信半疑で過ごしています。そんなこんなでいつもムラ公演が終わるとぼーっとしてしまいます。
東京もあるのだろうけど私にとって宝塚大劇場公演の千秋楽はさようならを意味します。


風ちゃんはかわいくて明るくて親しみやすくて大好きなタカラジェンヌさんでした。あんなにおもしろいのに舞台の上ではとびきりキュートな風ちゃんが大好きでした。たくさんすてきな歌を聞かせてもらいました。
ガイズ&ドールズで酔った演技がすごくかわいかった。LOVE&DREAMSで本物のプリンセスを見ました。こうもりでお稽古場では歌えなかったと思えないくらいきれいに聞かせてくれました。ジエンタテのデュエットダンスが好きでした。桜華で凛とした女性すごく似合っていた。日本髪が似合っていたのもすごくよかった。ロマンスでは大劇場をひとりで満たす風ちゃんを一生忘れないでおこうって思いました。


千秋楽の1週間前に観に行きました。最後に手を振る風ちゃんが本当にしあわせそうでこちらもしあわせになりました。あんなにしあわせそうな人間を見るのは初めてでした。風ちゃんがしあわせそうならそれでいい、と思ってはいるのですが。

思っているのですが。研7、トップ娘役になってから大劇場3作。早い。早すぎる。もっともっともっとタカラジェンヌの風ちゃんを見ていたかった。でも一緒に退団するって決めた風ちゃんも好きなんですよね。どこまでいっても風ちゃんが最高だから困る。好きだなって思います。

タカラジェンヌになってくれてありがとう、の気持ちでいっぱいです。

 

と、ここまで書いたところで。真衣ひなのさんのインスタグラム(https://www.instagram.com/p/BLGnWoQjGxh/)が更新されていました。「宝塚ファンにとってムラは聖地だよね」と風ちゃんが言ってくれたと解していいのでしょか。分かってくれているんですね。嬉しい。もっとふさわしい言葉があるような、何と言ったらいいのか分からないのですが、風ちゃん大好きです。

 

 

怒るタカラジェンヌという魅惑

先日「桜華に舞え」を見て「タカラジェンヌが怒った演技をする」のがとても好きかもしれないーーー!と思いました。静かに怒る七海さんを見た喜びは何?激しく怒る瀬央さんを見てのときめきは何?北翔さんも紅さんも礼さんも他の皆さんもよく怒っていて観ていて楽しかったです。初日映像の怒りの瀬央さんはもう何十回も見ました。あの部分を切り取ってくださってありがとうございます。最高です。怒ったタカラジェンヌが好きって癖としてどうなの、私って性格悪すぎる!?と思ったのでなぜこんなにときめいたのか考えました。


桜華に生きる皆さんはどなたも明確な展望・目的・目標をお持ちでした。でも、どの人にも同じ理想を持っているが手段が違ったり、信じるものが違ったり、そもそも違う目標を持つ人がいる時代だったのだなと思いました。自分の理想を強く持っている分、違う意見には厳しくなっていたのかと思います。
どの方の怒りも分厚く、圧倒されました。人ってあんなに何かに対して怒ることがあるんだなって思わされました。怒る演技って得てして身勝手に映りやすいような気がします。桜華には気に入らないから声を荒げるというような人はおらず、自分の信念があるからこその生まれる強い思いを見せていただきました。
その胸の内にある強い信念まで見えるような星組さんの怒りに私はときめいたのだと思います。星組の「桜華に舞え」すてきでした。

 

と自分にいいように締めてみたのですが、正確には「その胸の内にある強い信念まで見えるような星組さんの怒りに私はときめいたのだと思いたい。怒る演技をするタカラジェンヌに萌えるような性分ではないと思いたい。」ですね。星組さんがすてきだったのは本当です。