吾輩はヅカオタである。

名前はまだない。

轟悠様と私

青天の霹靂、というのはこういうことを言うのだろう。

2021年3月17日、その日のことはよく覚えています。いつものように日課の16時過ぎのホームページのニュースコーナーの確認をして、信じられない文字たちでした。轟悠様の退団会見が翌日にあることの発表。他の方と同じくショックと大きな衝撃を受けました。


私が男役のことを男役としてかっこいい!と初めて思ったのは轟悠さんでした。

2014年「The Lost Glory」の緞帳が上がるとそこにはたったひとりの轟悠さんが。もちろんその時はお名前なんて分かっていませんでしたが、ハットに指を沿わせ脱ぐ所作の美しさに引き込まれました。ハットを脱ぐその所作だけで強烈に男役に引き込まれました。

今でも思い出すのはその冒頭です。

お話が始まれば、え?宝塚歌劇なのにほんものの男性がいる?と動揺しましたね。当時初心者の私、轟悠と柚希礼音がほんものの男性なのかと疑いました。途中で思ったのはほんものの男性よりも美しいということです。


双頭の鷲で隣の席だった方、長く宝塚歌劇を観ていて轟悠さんのファンということでした。

タカラジェンヌの退団発表があって、思い出すのはそのすてきな舞台姿もですが、それ以上にその方のファンの方のことかもしれません。

あの方は穏やかに過ごすことが出来ているのでしょうか。


トップオブトップとして、各組を回る中でどうしても組子ファンから良い意見だけではなかったことも知っています。

ただ、轟悠様がいたからこそ宝塚歌劇の世界に引き込まれた者もいることをここに残しておきたいです。

本当にタカラジェンヌ、男役のお手本だったと思います。


どうかこの先もしあわせにと願うばかりです。